「婦人科プチ情報」

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妊活と着床障害(2)
〜中医学では〜
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梅雨は湿度が高く、身体のだるさやむくみが出やすい時期ですので、養生して過ごしてくださいね。
さて、今回は「着床障害」の中医学での考え方についてお話します。

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着床と内膜の関係
厚さだけにとらわれない

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着床には内膜の質が関係してくると考えます。高度医療で移植する際には、内膜の厚さが一つの判断基準となっています。理想は8〜12mmですが、内膜が5mm以上であれば着床例がありますので、厚さだけにとらわれない方がいいでしょう。
では、内膜の質を上げるためにはどうしたらいいのでしょうか?

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内膜の質を上げるには
低温期も大切

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着床というと、どうしても高温期だけを気にしてしまいがちですが、広い視点で見ることが大切です。内膜が厚くなるのは低温期のエストラジオールの働きであり、高温期はプロゲステロンにより内膜が栄養豊富な分泌液で満たされる時期です。また質のよい内膜を作るためには、生理期に古い内膜をきれいにしておく必要もあります。そのため、周期を通して内膜を考える必要があるのです。

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内膜の質と
卵胞の質&血流の関係は?

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また内膜に影響する女性ホルモンは、どちらも卵胞から作られ、血流にのって子宮へと運ばれて働きます。そのため、卵胞の質や血流にも深い関係があります。
着床しやすい時期を「着床の窓」といいます。この時期になると、子宮は栄養豊富な分泌液に満たされていますが、急激に減少して、子宮内腔が狭くなり、内膜の表面が「ピノポード」と呼ばれる状態に変化します。ピノポードが存在する時期を着床の窓といい、受精卵がピノポードに結合すると着床となります。

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着床可能期間は
排卵後5〜8日後のみ?

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ピノポードは排卵8日後には消失するため、着床できる期間は排卵後の5〜8日後の期間のみと言われていますが、自然排卵の方がその期間は長くなると言われています。ピノポードはプロゲステロン依存性ですので、高温期に素早く移行して、プロゲステロンが安定して子宮に働きかけられるような体内環境作りが大切です。

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内膜の質を上げるには
自分の体質を見極め対策

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以上のように子宮内膜の質を上げていくには、いくつかの要因を満たす必要があります。自分に足りてない要因に合わせた対策が必要です。

□ 生理周期が安定していない
□ 高温期への移行がスムーズではない
□ 高温期の基礎体温が安定していない
□ 生理の質がよくない、塊がまざる
□ 排卵期のおりものが少ない
□ 睡眠が安定しない
□ 貧血、疲れやすい、むくみやすい等、体調の要因がある
などなど。

一律の方法で結果が出るものではありません。自分の体質を見極め、適した方法を選択するためにも、まずは専門家にご相談くださいね。

★前回の内容「妊活と着床障害(1)」

監修:原田 愛子(薬剤師)